2017/01/20(金) 東大植物学教授・塚谷裕一セミナー「科学と文学の交差点」 〜三浦しをん新作『愛なき世界』を植物学者の視点から読み解く〜 終了しました Event このたび、東京大学教授の塚谷裕一先生をお招きしてふげん社初の科学セミナーを開催いたします。 「あなたは文系ですか?理系ですか?」という質問が当たり前に成り立つ社会。「文系だから」「理系だから」という枠組みに自分をはめ込んでしまうことは簡単ですが、より豊穣な世界への扉を自ら閉ざしてしまうのはもったいない! 講師としてお招きする塚谷裕一先生は、東京大学で生物科学の研究をされています。 塚谷先生は専門書のみならず、一般向けの著作も多く刊行されています。『スキマの植物図鑑』(中公新書、2014)では、道端のコンクリートの隙間から生える名もなき雑草に焦点を当て、一見過酷に見えるその環境は競争と無縁であり、どこよりも伸び伸びと育っているという事実を明らかにしました。それは、私たち人間が自分にとって良い心地のいい生き方を選択する上でも非常に有効な知恵となります。 『漱石の白くない白百合』(文藝春秋、1993)では、夏目漱石、三島由紀夫、志賀直哉、安部公房など日本の小説を植物学の視点から読み解き、わくわくと驚きに満ちた植物のワンダーランドへ私たちを誘ってくださいました。 当セミナーでは、2016年10月より「読売新聞」紙上にて連載中の、直木賞作家、 三浦しをんさんの新作『愛なき世界』 をメインテーマとし、日本の小説における科学者の描写について語っていただきます。『愛なき世界』は、本郷のT大学で植物学を研究している大学院生がヒロイン。待望の人気作家の新作小説を題材とするという大変意欲的な講義内容です!どんなことをお話いただけるのか、今から楽しみです。 文学と科学のあいだを行き来し、柔軟な思考でしなやかにこの世を生きぬいていくための知恵が得られるこのセミナー、みなさまのご参加を心よりお待ちしております。 <開催概要> 東大植物学教授・塚谷裕一セミナー「科学と文学の交差点」 〜三浦しをん新作『愛なき世界』を植物学者の視点から読み解く〜 日程:1月20日(金)19時〜20時半 講師:塚谷 裕一先生(東京大学大学院理学系研究科教授) 会場:コミュニケーションギャラリーふげん社 〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F 参加費:1,500円(ドリンク付き) <ご予約方法> お電話、メールにて承ります。 代表者のお名前、ご参加人数、当日の連絡先(電話番号)をご明記の上お送りください。 TEL:03-6264-3665 Mail:info@fugensha.jp <講師プロフィール> 塚谷裕一 (つかや・ひろかず) 1964年神奈川県生まれ。88年東京大学理学部卒業、93年同大学院理学系研究科植物学専攻博士修了、理学博士。東京大学分子細胞生物学研究所助手、自然科学研究機構 基礎生物学研究所助教授を経て、東京大学大学院理学系研究科教授(現職)、放送大学客員教授、自然科学研究機構 岡崎統合バイオサイエンスセンター客員教授を併任。専門は葉の発生・分子遺伝学。海外でのフィールド調査や、植物の多様性についての研究も行っている。著書として『スキマの植物図鑑』(中公新書)、『変わる植物学 広がる植物学』(東京大学出版会)、『森を食べる植物』(岩波書店)ほか。専門は植物学。フィールドから発生遺伝学までを扱っている。 関連ページ ●東京大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 発生進化研究室 塚谷先生の研究室のページ ●松下幸之助記念奨励賞受賞者のページ 塚谷教授のこれまでの研究の道のり、またエッセイご執筆の趣味について、松下幸之助記念財団ウエブサイトにパワーポイント形式で掲載されています。 ●researchmapつながるコンテンツ – 東京大学 塚谷裕一 教授インタビュー ●植物はじっとしていても忙しい?驚異の多様性を誇る植物の魅力と不思議|植物学者・塚谷裕一 さん