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12/4-12/22 高橋 克之展「幻影 〜それは幻影でできている〜」

2018.12.04 - 2018.12.22

このたびふげん社では、画家・高橋克之による個展「幻影 〜それは幻影でできている〜」を開催いたします。

高橋氏は、自分独自の世界の断片を、石の壁で囲われた建物-部屋や階段、病棟や集会所など-人間のいない無機質な「空間」として描いてきました。

今回の個展では、雪舟画の「慧可断臂図(えかだんぴず)」に着想を得た「慧可」「出現」「溶解」を含む、新作15点を展示いたします。

高橋氏自身を形作る「幻影」の世界を、「線描の画肌」によって、表現しようとする試みです。

会期中には作家によるギャラリートークやワークショップを開催いたします。

皆様のご来場をお待ちしております。

 

■開催概要

高橋 克之展「幻影 〜それは幻影でできている〜」
2018年12月4日(火)~22日(土)

火-金 12時〜19時 / 土12時〜17時 / 日・月 休み

会場: コミュニケーションギャラリーふげん社
〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F
TEL:03-6264-3665 Mail:info@fugensha.jp

※作家在廊日
12/8,15,22
※展示作品は販売いたします

■関連イベント

※下記イベントはご予約制です。電話とメールで承っております。

TEL:03-6264-3665
Mail:event@fugensha.jp

・高橋克之 ギャラリートーク

日程:12月8日(土)14時〜15時

参加費:500円(1ドリンク) ※要予約

・名画コラージュ
~名画を素材として不思議な発想を楽しみましょう~

美術教師でもある高橋さんが、絵画の名作を用いて新たな作品を生み出すワークショップを開催します。材料や道具はすべてご用意いたしますのでお気軽にご参加ください。

日程:12月15日(土)14時〜16時

参加費:1000円(1ドリンク付)※要予約

名画コラージュ作例

自分独自の世界がある。それは経験によって作られ、日ごとに変容し続ける。
それはまた、記憶が混沌となったものの総体であり、映像の断片としては夜ごとの夢として知覚される。
私は、絵画制作を通して、その世界の断片をもとに、さまざまな絵物語を創造してきた。
過去のテーマとして、家、墓、病院、ホテル、図書館、森などがある。
今回は、「幻影」である。
きっかけは、以下のようになる。

雪舟の描いた「慧可断碑図(えかだんぴず)を」見て、その絵の中の慧可という禅僧に興味を持ち、彼を描いた。

慧可について調べた。※

慧可は、仏法を教えてほしいと、達磨(だるま)に願い出た。
達磨は、「空から赤い雪が降らない限り、教えない」と、慧可の願いを拒絶した。
その翌日、辺り一面真っ白な雪の中で、慧可は自分の手を切り落とし、出血のため気絶した。
一晩、生死をさまよった。

死の危険性のある行為を思うなかで、発生する幻影とは、どういうものか。
そう考えた結果、描いたものは、心臓である。
生死をさまよう過程において、発生する幻影とはどういったものか。
そう考えた結果、描いたものは、さまざまな顔である。

さまざまな顔を描く過程において考えたことがある
それは、自分の世界は何でできているのか、ということである。
夜中に川の土手を散歩する中、自分の世界は幻影でできている、ように感じた。
一方で、多くの人々と共有される映像でできている、現実世界がある。
二つの世界をつなぐものを、「線描の画肌」によって、表現しようと試みた。

「線描の画肌」は、幻影の元でもあり
身体に張り巡らされている神経の管の元でもあり
さまざまな絵物語の元でもある。

 

※全日本少林寺協会「少林寺秘話32:慧可が腕を切って仏法を求めた話」より

高橋 克之

 

■作家プロフィール

高橋 克之 Katsuyuki Takahashi

1967年 福島県福島市生まれ。1992年 福島大学教育学部卒業、1995年 福島大学大学院修了。展覧会:1994年・2003年VOCA展(上野の森美術館)、1995~2014年 個展(東邦画廊/京橋)、1998年福島の新世代98(福島県立美術館)、1999年「現代日本絵画の展望」展(東京ステーションギャラリー)、2001年 個展(喜多方市美術館)、かたちをもとめて-11人の日本作家展(釜山市立美術館/韓国)、2005年 NewSprits福島-物語をめぐって(福島県立美術館)、2011年選抜奨励展(損保ジャパン美術館/新宿)、他。パブリックコレクション:福島県立美術館、喜多方市美術館、佐久市立近代美術館、府中市美術館、大川美術館