2022/10/13(木) - 2022/11/06(日) 人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念「Don’t Think, Feel!寒山拾得展」 終了しました Exhibition © Kimiaki Ishizuka このたび2022年10月13日(木)から11月6日(日)まで、人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念「Don’t Think, Feel!寒山拾得展」をコミュニケーションギャラリーふげん社にて開催いたします。ふげん社での石塚公昭個展は、2年ぶり2回目の開催です。 石塚公昭は、東京都葛飾区・1957年生まれの人形作家、写真家です。江戸川乱歩、三島由紀夫、永井荷風など、実在の人物(主に文学者)を模した人形を制作し撮影します。その作家の小説にまつわる関連モチーフを撮影した写真データを用いながら、精緻な画像編集を施して人形(作家)が小説の世界の中に存在するイメージを作り上げます。手始めに人形を塑像して立体を作るにもかかわらず、それを撮影して二次元に落とし込み、さらに画像処理をして陰影を排することで、日本画のように自由で大胆な構図を実現する、石塚式ピクトリアリズムです。写真が作品制作における重要なファクターでありながら、「真を写す」ことに逆行し、自らの脳内を「念写」する、異能のアーティストと言えるでしょう。 本展では、寒山拾得をメインのモチーフとして、一休宗純や達磨大師などの禅宗にまつわる歴史上の人物や、蝦蟇仙人や鉄拐仙人、琴高仙人などの架空の人物も含む、新作約15点を展示します。 寒山拾得は、唐の時代にいたとされる二人の僧です。ぼろぼろの服とボサボサの頭に、口元はニヤついている、という奇妙な風貌と奇行で知られ、実は寒山は文殊菩薩、拾得は普賢菩薩の化身であると伝わり、これまで数々の文学や美術のモチーフとされてきました。 石塚が「何故惹かれるのか判らないまま、いつか手掛けて見たいと思っていた」と語り、2年前に個展を開催した「ふげん社」の名前の由来が普賢菩薩であることから縁を感じた作者は、寒山拾得をメインテーマにした個展開催を目標に制作を続けてきました。 本展タイトルの「Don’t Think, Feel!(考えるな、感じろ)」は、映画「燃えよドラゴン」のブルース・リーの台詞で有名ですが、このフレーズとその後に続く台詞が禅問答からの引用であることはあまり知られていません。40年前から「自分自身をダウジングロッド化し、水脈に向けて進む」ことをモットーに、作家として活動してきた石塚公昭が行き着いた遥かな境地を、ぜひご覧ください。 《展示予定作品》 ◯『寒山拾得図』寒山 拾得 ◯『寒山 文殊菩薩』 ◯『拾得 普賢菩薩』 ◯『豊干禅師 虎 阿弥陀如来』三作で『三聖図』 ◯『四睡図』虎 寒山拾得 豊干禅師 ◯『初鴉』門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし 一休 ◯『一休和尚酔臥図』世の中は食うてかせいで寝て起きてさてその後は死ぬるばかりぞ ◯『蝦蟇仙人』 ◯『鉄拐仙人』 ◯『琴高仙人』 ◯『布袋満腹図』 ◯『臨済義玄図』(臨済宗の開祖) ◯『慧可断臂図』達磨大師 慧可禅師 ◯『虎渓三笑図』慧遠法師 陶淵明 陸修静 四睡図(寒山拾得、豊干禅師、虎)© Kimiaki Ishizuka 鉄拐仙人と蝦蟇仙人© Kimiaki Ishizuka 初鴉(一休宗純)© Kimiaki Ishizuka ■開催概要 Don’t Think, Feel!寒山拾得展 人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念 2022年10月13日(木)〜11月6日(日) 火〜金 12:00〜19:00 土・日 12:00〜18:00 休廊:月曜日(※11月3日は祝日ですが開館いたします) 会場:コミュニケーションギャラリーふげん社 〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12 TEL:03-6264-3665 MAIL:info@fugensha.jp https://fugensha.jp ■イベント ギャラリートーク 石塚公昭×東雅夫(文芸評論家) 日時:10月23日(日)14:00〜15:30 会場:コミュニケーションギャラリーふげん社 参加費:1000円(会場観覧・オンライン配信) チケットはオンラインストアからご購入ください。 https://fugensha-shop.stores.jp/ ※アーカイブ視聴可能期間は 2022年11月20日(日)まで 詳細はこちら ■プロフィール 石塚公昭(いしづか・きみあき) 1957年 葛飾区生まれ 江東区在住 1977年 東京クラフトデザイン研究所陶磁器科卒 1977年〜79年 岐阜県瑞浪市 茨城県高萩市にて製陶業に従事 1980年 人形制作を開始。96年までジャズ/ブルースをテーマの人形を発表する。 1991年 廃れた写真の古典技法、オイルプリントの制作開始。 1996年 作家・文士シリーズの制作開始。 2007年-2009年 都営地下鉄のフリーペーパー中央公論Adagio(東京都交通局)の表紙を担当。 個展は、「石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち-」(リコーイメージングスクエア銀座、2019)や『ピクトリアリズムIII』 (銀座・青木画廊、2018年)、『深川の人形作家 石塚公昭の世界』(深川江戸資料館、2016)、没後50年・三島由紀夫へのオマージュ展「椿説 男の死」(ふげん社、2020)など多数開催している。 現在、『タウン誌深川』でエッセイ「明日できること今日はせず」を連載中。 石塚公昭ブログ:明日できること今日はせず https://blog.goo.ne.jp/diaghilev 展覧会 1993年・96年 石塚公昭人形と写真展 BLUE NOTE TOKYO 1997年 夜の夢こそまこと展 Gallery e’f(浅草) 写真作品収蔵(江戸川乱歩)三重県名張市図書館 1999年 永井荷風展(人形展示)神奈川近代文学館 2003年 夢の続き展(ランドマーク10周年記念) 横浜ランドマークプラザ 2004年 永井荷風−荷風が生きた市川- 市川市文化会館 たてもの園・作家のいる風景 江戸東京たてもの園 2005年 乱歩夜の夢こそまこと展 松坂屋名古屋本店南館 SETAGAYA 作家のいる風景(写真作品収蔵) 世田谷文学館 2006年 夜の夢こそまこと 石塚公昭展 銀座青木画廊 2007年 中央公論Adagio 〜2011 全24号担当 東京都交通局 特別展『100年目に出合う 夏目漱石』漱石像出品 神奈川近代文学館 2009年 大乱歩展 メインビジュアル 神奈川近代文学館 2016年 『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 深川江戸資料館 2017年 円朝忌 三遊亭円朝像を展示 谷中全生庵 2018年 『ピクトリアリズムIII』 銀座・青木画廊 2018年 石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- リコーイメージングスクエア銀座 2019年 我が肌に魚まつわれり 本郷・金魚坂 2020年 没後50年・三島由紀夫へのオマージュ展「椿説 男の死」 目黒・ふげん社 出版 2005年 作品集『乱歩 夜の夢こそまこと』(パロル舎刊) 2007年 作品集『Object Glass 12』(風濤社刊) 2013年 『貝の穴に河童の居る事』(風濤社)