2025/03/28(金) - 2025/04/20(日) 藤原更個展「記憶の花」 Exhibition English is here. Uncovered Present 19 ©️Sarah Fujiwara このたび、ふげん社は、2025年3月28日(金)から4月20日(日)まで、藤原更(ふじわら・さら) 個展「記憶の花」を開催いたします。本展は、2024年4月にヤマザキマザック美術館で開催された同名の展覧会をアーカイブした作品集『記憶の花』(スタンダードワークス刊)の刊行を記念した展覧会です。 藤原更は、愛知県津島市生まれの現代美術家です。コマーシャルフォトグラフの分野で活動していた藤原は、1997年に清里フォトアートミュージアムへの作品収蔵をきっかけに、アートの世界に足を踏み入れます。それ以降、写真表現の可能性を拡張するような様々な技法やメディアを駆使した作品を制作し、国内外で作品発表を重ねています。 近年は、2022年に作品集『Melting Petals』を上梓。2024年にヤマザキマザック美術館で大規模個展「Photograph 記憶の花 Sarah Fujiwara」を開催し、2025年2月から4月まで松坂屋名古屋で「Timeless Colors」が開催されています。 このたび刊行される作品集『記憶の花』は、蓮、薔薇、芥子をモチーフにして2006〜2024年に制作された5つのシリーズで構成されています。故郷の蓮田の水路を写した初期作品「Flow」、東日本大震災後に枯れた蓮の茎を撮影した「Neuma」、鮮やかに咲き誇る薔薇の花弁を撮影した「La vie en rose」。そして、代表作の「Melting Petals」は、藤原が南西フランスで目撃した一面に広がる芥子畑の写真を、異なるライティングで再撮影したプリントに「ぼかし」や「剥離」などの手作業を加えて制作されています。 本展では、作品集の中で制作年が最も新しく、作品集の最後を飾る「Uncovered Present」を中心に展示いたします。コロナ禍を経て、「Melting Petals」で表した記憶のイメージには収まりきらない、心の葛藤や生の衝動を表した立体作品です。イメージが紙に定着する直前にインクを剥がし、露出した内面と剥き出しの現在がそのまま表出しています。 写真で一瞬をとらえた過去の自分と、現在の自分を投影した、時の流れの中で揺れ動く藤原更自身のポートレートとも言える珠玉の作品群を、どうぞご覧ください。 ヤマザキマザック美術館の展覧会場が蘇るような大胆で優雅な町口覚氏による造本も、合わせてお楽しみいただければ幸いです。 会期中の4月12日(土)には、関次和子さん(東京都現代美術館 事業企画課長)をお招きして、ギャラリートークを開催します。 Melting Petals 01 ©️Sarah Fujiwara Melting Petals 27 ©️Sarah Fujiwara ■開催概要 藤原更 個展「記憶の花」 会期:2025年3月28日(金) 〜4月20日(日) 開館時間:火〜金 12:00〜19:00 土・日 12:00〜18:00 休廊:月曜日 会場:ふげん社 〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12 TEL:03-6264-3665 MAIL:info@fugensha.jp https://fugensha.jp ■イベント ①ギャラリートーク 藤原更×関次和子(東京都現代美術館 事業企画課長) 日時:2025年4月12日(土)14:00〜15:30 トーク終了後に、レセプションを開催。ご自由にご参加ください。 会場:ふげん社 参加費:1000円(会場観覧・オンライン配信) ※オンライン配信のアーカイブ視聴は 2025年5月11日(日)まで お申し込み方法:ご希望のチケットをふげん社オンラインストア(https://fugensha-shop.stores.jp/)からご購入ください。店頭でお支払いを希望の方はふげん社まで(03-6264-3665)ご連絡ください。 詳細はこちら ②ギャラリーガイドツアー(無料・申込不要) 作家本人とギャラリーディレクターが本展の見どころなどを展覧会場にて解説いたします。参加ご希望の方は、ギャラリーまで直接お越しください。 日時:3月29日(土)14:00〜14:30 詳細はこちら ■新刊情報 藤原更『記憶の花』 2025年3月21日発行 寄稿: 鈴木潔(美術史家) 飯沢耕太郎(写真評論家) 坂上しのぶ(ヤマザキマザック美術館 学芸員) 造本設計:町口覚 仕様:B5判(257×182mm)、無線綴じPUR並製本 頁数:68頁 協力:ヤマザキマザック美術館 発行:株式会社スタンダードワークス 発売:ふげん社 価格:5,800円(税別) ISBN:978-4-908955-39-6 ご注文はこちら ■プロフィール 藤原更 Sarah Fujiwara 愛知県津島市生まれ。現代美術家。 1999年を境にコマーシャル・フォトグラフの分野からアートの世界へと踏み出す。パリ・ブリュッセル・マドリッド、ニューヨークなど国内外で作品発表。作品集に『Melting Petals』(私家版、2022)、『記憶の花』(スタンダードワークス、2025)がある。 近年の個展 「Photograph 記憶の花」(ヤマザキマザック美術館、名古屋、2024)、「Melting Petals 出版記念展」(Gallery 176、大阪、2022) (Margin Gallery、東京、2022)(森岡書店、東京、2022)、「Sarah Fujiwara Exhibition」(Gallery Noivoi、国際芸術祭「あいち 2022」 パートナーシップ事業)、「Melting Petals」(ARTIFACT, ニューヨーク, 2020)、 「Melting Petals」(EMON PHOTO GALLERY、東京、2019)、グループ展に「Continuity: Modern and Contemporary Masters」(ARTIFACT、ニューヨーク、2022) など、ほか多数。