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川口翼『心臓』が「第57回造本装幀コンクール」経済産業大臣賞を受賞

2024.06.21

このたび、弊社刊行の川口翼『心臓』が、「第57回造本装幀コンクール」経済産業大臣賞を受賞いたしました。

「造本装幀コンクール」は、日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会が主催する造本装幀にたずさわる人々(出版、印刷、製本、装幀、デザイン)の成果を総合的に評価する出版業界で唯一の賞です。

入賞作品は、ドイツ・ライプツィヒの「世界で最も美しい本コンクール」に日本を代表して出品され、 さらにフランクフルト・ブックフェアで展示されます。

また、9月30日(月)~11月5日(火)までクラブ ライブラリー(東京・神保町)にて「第57回造本装幀コンクール」全出品作品が公開展示されます。

2022年に第二回ふげん社写真賞グランプリを受賞した本作は、川口翼が色調がややマゼンタ調に傾く壊れたカメラと出会ったのをきっかけに、故郷の「あの夏」を懐古する写真と、現在と未来を意識した「この夏」をカラーで撮影したものです。

写真は何かを表現するための手段ではなく「写真は写真として始まり、写真に化け、何事も語らぬまま⼀切の形容を拒否し続け、写真として終わって欲しい」と語り、その純度にこだわる川口は、自らの第一写真集を心臓と名づけました。

その作家の思いを具現化した、町口覚氏による造本は、本体には写真のみが収録され、テキストはカバーに印刷されています。また、本体とカバーの間にエアーが入り、まるで心臓のように脈打つ構造になっています。
さらに、ノイズ感のある写真と呼応するように、小口三方はファイバーラッファーで削られ、赤い紙片を混ぜたPUR糊で背を固めています。

関係者のみなさまの情熱と確かな技術が生んだ快挙です。
本作りに関わった全ての皆様に感謝申し上げます。

▼造本装幀コンクールウェブサイト
https://www.jbpa.or.jp/zohon/zohon-index.html

■書誌情報


川口 翼 『心臓』(サイン入り)

第二回ふげん社写真賞グランプリ受賞作品
2023年6月30日発行

出版社:ふげん社
装幀者:町口覚
印刷会社:渡辺美術印刷(株)
製本会社:(有)篠原紙工
ISBN 978-4-908955-22-8
価格:¥6,820(税込)

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