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③ウィーン篇:美術館の自由な楽しみ方

Fumi Sekine

2019.02.22

現地時間2月7日7:56の投稿

Bonjour!Vous allez bien?
昨日の夜、パリに到着しました。現地時間は2月7日朝8時です。

昨日は午前中、初日にレポートしたMuseumsQuartier内にある「Leopold Museum」でクリムトとシーレを見ました。そのあとは、MuseumsQuartierのむかいの「美術史博物館」の壮麗な建物の中で、ブリューゲル「バベルの塔」「雪中の狩人」や、ベラスケス、ラファエロ、アルチンボルトなどの名作を一度に見ることができて、目が養分過剰摂取となりました!

美術史博物館の展示室は天井が高く、そして広く、ゆったりとした空間で鑑賞できます。真ん中には大きなソファが置いてあり、そこには子供連れのお母さんが座って名画を前にお母さん同士が世間話をしている横で子供がゲームをやっていました。アートとのかかわり方がラフで、自由です。

「Leopold Museum」では、高校生くらいの女の子が、一枚のシーレの絵の前で座り込み、心行くまでじっと見つめている光景にも出くわしましたし、学校の授業の一貫でやってきたと思われる10人くらいの生徒と先生が絵の前で立ち止まって活発にその絵についてお話しているところも見ました。

それぞれが思い思いの形で芸術と関わり、対話しているのが印象的で、それはとても幸せな風景でした。
それとくらべると、「立派な作品が飾ってある高尚な場所だから静かに鑑賞すべし」というような無言のプレッシャーがかけられているかのような日本の美術館は、ちょっとお行儀が良すぎるような気がしました。

午後からはウィーンからパリへの移動でした。
今日はいよいよパリの街に繰り出します。レポートをお楽しみに。
それでは。Au revoir!

Fumi Sekine
Fumi Sekine プロフィール

ふげん社・ディレクター