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2022/11/10(木) - 2022/11/27(日)

水越武写真集刊行記念展
「アイヌモシㇼ オオカミが見た北海道」

終了しました
  • Exhibition

© Takeshi Mizukoshi

このたび2022年11月10日(木)から11月27日(日)まで、水越武写真集刊行記念展『アイヌモシㇼ オオカミが見た北海道』をコミュニケーションギャラリーふげん社にて開催いたします。

自然写真の世界的写真家・水越武が半世紀にわたり見つめてきた北海道の姿を初めて集成する写真集『アイヌモシㇼ オオカミが見た北海道』(北海道新聞社)が刊行されます。

本展では、写真集に収録された知床・阿寒・大雪山、森、川、湖、湿原、生き物、特徴的な地形などの厳選した33点を展示いたします。

約30年前に屈斜路湖のほとりに移住してから、水越は北海道の大自然と一体となり、その優しさや厳しさを肌に感じながら暮らしてきました。そして、100年以上前、かつてエゾオオカミが見ていた、豊かな自然が息づく世界―アイヌモシㇼ(アイヌ語で人間の大地の意味)を、時空を超えて写真で捉えたいと夢見ました。水越武のアイヌモシㇼ=北海道への 「賛歌」を、どうぞご覧ください。

会期中の11月13日(日)には、元『山と渓谷』編集長の神長幹雄さんをお招きして、ギャラリートークを開催いたします。

 

《作家ステートメント》

夏でも残雪の輝く高山が屏風のように連なる山国の信州から、森と湖の王国ともいえる 道東の屈斜路コタン近くに移住したのは30年ほど前だった。

森の中での暮らしは季節によって激変し、生活は厳しさと心地良い優しさとが混在した。多様な生きものたちが四季を通して代わる代わる訪ねてきて、多くの発見と喜びがあった。

ゆっくり時間をかけて真剣に向き合うと、自然は秘めた物語を語りかけてくれる。

エゾオオカミが徘徊し、アイヌの人たちが慎ましく暮らしていた100年ほど前のアイヌモシㇼは、世界屈指の豊かで美しい自然が息づいていたに違いない。

そんな思いが私の意識の中に立ち現れ、時間を超えてエゾオオカミが見ていた世界を捉えたいと私は夢を見た。

アイヌモシリへの敬愛の念を込めた私の讃歌であるが、これが挽歌にならないことを祈りたい。

水越 武

© Takeshi Mizukoshi トドマツ・エゾマツの原生林

© Takeshi Mizukoshi 摩周カルデラ

© Takeshi Mizukoshi ヒグマの親子

© Takeshi Mizukoshi 太陽が昇る流氷

 

■開催概要

水越武 写真集刊行記念展
アイヌモシㇼ オオカミが見た北海道

2022年11月10日(木)〜11月27日(日)

火〜金 12:00〜19:00
土・日 12:00〜18:00
休廊:月曜日、祝日(11/23)

主催・会場:コミュニケーションギャラリーふげん社
〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
TEL:03-6264-3665
MAIL:info@fugensha.jp
https://fugensha.jp

後援:北海道新聞社

 

■イベント

ギャラリートーク 水越武×神長幹雄(元『山と渓谷』編集長)

日時:11月13日(日)14:00〜15:30

会場:コミュニケーションギャラリーふげん社

参加費:1000円(会場観覧・オンライン配信)

チケットはオンラインストアからご購入ください。
https://fugensha-shop.stores.jp/
※アーカイブ視聴可能期間は 2022年12月11日(日)まで

詳細はこちら

 

■作家プロフィール

水越 武 Takeshi Mizukoshi

1938年愛知県豊橋市生まれ。

東京農業大学林学科中退後、1965年から田淵行男に師事し写真を始める。

北アルプス、南アルプス、ヒマラヤなど、国内外の高峰から日本の原生林、熱帯雨林などの撮影において高い評価を受ける。

主な著書に、『日本の原生林』(岩波書店)、『わたしの山の博物誌』(新潮社)、 『真昼の星への旅』(新潮社)、『最後の辺境ー極北の森林,アフリカの氷河』(中央公論新社)などがある。国際的にも高く評価され、作品は国内外の博物館、美術館にも収蔵されている。

1991年写真集『日本の原生林』で日本写真協会賞年度賞、94年『HIMALAYA』『ボルネオ』で講談社出版文化賞、99年『森林列島』で第18回土門拳賞、2009 年『知床 残された原始』などで平成20年度芸術選奨文部科学大臣賞、13年北海道文化賞、20年北海道功労賞を受賞。

 

■写真集のご案内

アイヌモシㇼ オオカミが見た北海道

著者 水越武(写真家、北海道弟子屈町在住)

出版 北海道新聞社

解説 小野有五(北海道大学名誉教授)

B4変型判(縦240ミリ×横250ミリ)・204ページ・コデックス製本

定価6050円(本体5500円+税)

ふげん社(会場)で販売いたします。

自然写真の巨匠・水越武が半世紀にわたって見つめてきた北海道を初めて集大成する写真集。知床や阿寒の森のほか、川、湖、湿原、生き物、特徴的な地形などを厳選したカットでまとめる。地形や地質に詳しく、地理学の国際学会「国際地理学連合」(IGU)に今年創設された「顕著な地理学的実践賞」を受けた小野有五・北大名誉教授が解説を担当。北の大地を、これまでにない深さと広がりでとらえた大型ビジュアルブック。

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■コラム 水越武「森の生活」

2018年にふげん社で開催された水越 武 写真展『MY SENSE OF WONDER』展に際して執筆されたコラムを再録。
北海道、川上郡弟子屈町屈斜路にある、水越さんのご自宅兼アトリエを取材しました。

水越武の「森の生活」全4話
写真:新納翔 文:関根史

episode1.世界中の調度品と心地よい生活の道具

episode2.落ち着いた書斎と自給自足の暮らし

episode3.道東の豊穣な自然に囲まれて

episode4.祈りにも似た生き方